2018/09/10

ビール腹とEDについて

太鼓腹は、ビールのせいじゃない…過食と運動不足が原因であると近年の研究で分かってきました。

ビールを飲むと腹が出る。

ビールだけなら酔わないが、日本酒と一緒(チャンポン)に飲むと酔う。等、お酒にまつわる都市伝説がありますが、腹が出るのは単純にカロリー過剰摂取と悪酔いするのは、アルコール度数や摂取量の問題だと指摘された。

これは大学の研究チームから発表があったようだか、アルコールの種類で腹が出るわけでもなく要は、摂取カロリーが多い為と運動不足の為、腹が出ているということだ。

中高年男女にみられるぽっこりと出たお腹(特に男性)をビールのせいにして来たが、ビールもいらぬ疑いをかけ続けられ迷惑な話である。

しかし、中年太りはメタボの疑いがあり、男女ともに適切な診断を受け、早期治療や生活習慣の改善が必要です。

メタボ:メタボリックシンドロームは健康を侵害する最大の脅威として認識されて来ています。

日本で定義とされているのは、男性はウエスト85㎝以上、女性では90㎝以上の場合、内臓肥満ありと判定され、脂質異常症・血圧高値・空腹時高血糖の3つの異常のうち2つ以上を合併するとメタボリックシンドロームと判定されます。

糖尿病・脂質異常症・高血圧などの生活習慣病は、相互に合併しやすく、肥満、とくに内臓肥満が密接に関わっています。

糖尿病・脂質異常症・高血圧などは動脈硬化、脳卒中、心筋梗塞などのリスクを数倍に上昇させることがわかっており、だからこそメタボは脅威なのです。

現在、成人の30%ほどの人がメタボと言われており、年々増加傾向をたどっています。

そして、メタボはそれ自身がEDの原因となってしまいます。

メタボの人は、メタボでない人と比べると約2倍のED患者がいることがわかっています。

そして、ED患者の40%は実はメタボが原因ではないかといわれているのです。

では、どうしてメタボがEDを引き起こすのでしょうか?

勃起には血流量が重要ですが、なにも血管の問題だけではなく、実は、メタボは、男性ホルモン(テストステロン)を含め、様々なホルモンの異常を引き起こします。

ホルモンの異常分泌により、低テストステロン症(男性ホルモンが低下する状態、男性更年期障害)が、血管の問題とともに、EDを招く重要なメカニズムであると考えられています。

さらに、炎症と関係のあるタンパク質であるサイトカインも体内に蓄積します。

それが、EDを引き起こす原因となるのです。

これらの治療については、皆様よくご存じのPDE5阻害薬であるバイアグラ・レビトラ・シアリスといった薬が用いられますが、それ以外にもホルモンを刺激する薬や、食欲を抑制する薬、栄養吸収を阻害する薬も効果があるとされていますが、安易に服用すると必要な栄養素まで吸収できなくなるので要注意です。

薬だけではなく、血糖値を上昇させないような食事療法、運動療法なども効果があるので、先ずは日常出来る事から実践しメタボ>EDの予防をすることが大切です。

参考文献

出っ腹、ビールのせいじゃない…過食と運動不足