ED治療薬の働き

ED(勃起不全)治療薬の効能

男性の加齢が進むと性行為における男性の勃起が正常に起こらない現象がおきます。正常に勃起が起こらない状態をED(勃起不全)と呼び、改善(サポート)する医薬品がED(勃起不全)治療薬と言います。
通常男性器(陰茎部)の勃起のメカニズムは外的刺激(性的な刺激)を受けると脳の伝達神経が信号を送り海綿体平滑筋を緩め血管拡張を起こします。そして海綿体部分に血液が流入し陰茎部の隆起(勃起)が起こり性行為可能状態になります。原因は様々ですが主な原因は加齢による体内の勃起抑制酵素の乱れにより起こり、この酵素の乱れを抑制するのがED治療薬になるのです。

正常な勃起と勃起阻害酵素PDE-5(ホスホジエステラーゼ5)

男性は性的刺激(視覚・聴覚・触覚)を受けると神経物資を伝達して血管拡張を起こし陰茎部の隆起(勃起)が起こります。しかしそのまま勃起状態がそのまま続くわけではなくその後性的興奮が収まる(射精後など)と自然と勃起も収まり通常の状態に戻ります。この勃起が納まるときに作用するのが勃起阻害酵素PDE-5(ホスホジエステラーゼ5)といい、男性の生殖機能には必要不可欠な自然発生の酵素になります。もしこのPDE-5が発生しないと男性器は勃起状態が収まらずにいつまでも海綿体に血液が滞留してしまい身体に障害が起きてしまします。つまり正常な成人男性であれば、性的刺激→陰茎部の勃起→射精(性的興奮の鎮静)→PED-5の発生→勃起状態が収まる、といった自然な生理現象が起きるのです。

ED(勃起不全)の原因

男性には射精後勃起を抑えるための勃起阻害酵素PDE-5(ホスホジエステラーゼ5)が発生し元の状態に戻ります。
しかしこの勃起阻害酵素が通常時にも発生し常態化しているとED(勃起不全)状態となります。ED状態は加齢とともに増加する傾向がありますが、体力の低下や老化が直接の原因ではなく勃起阻害酵素の乱れによる現象であるという事を理解しておく必要があります。
確かに老化現象の中には血管硬化により血管の伸縮性が少なくなり血流悪化が勃起状態を妨げてしまいます。血行不良などの体質は適度な運動や食生活で血流は改善しますが勃起阻害酵素の乱れにおいてはED治療薬の服用によってでないと改善がされません。

ED治療薬の働き

男性が性的刺激をうけると脳からの伝達物質が男性陰茎部に作用してcGMP(環状グアノシン一リン酸)と言われる血管拡張物質が増え海綿体に血液が流れ込む仕組みになっています。しかしED(勃起不全)状態の場合、cGMP(環状グアノシン一リン酸)の働きを妨げる勃起阻害酵素PDE-5(ホスホジエステラーゼ5)が作用しているため血流増加が起こりづらくなります。ED治療薬はこのPDE-5(ホスホジエステラーゼ5)の働きを抑え正常な勃起状態を行う阻害酵素ブロック剤になります。つまり服用し薬効効果が体内残っている間は勃起可能状態を再現してくれるサポート薬なのです。ED治療薬有効主成分には【クエン酸シルデナフィル】【タダラフィル】【塩酸バルデナフィル水和物】など複数ありますが、成分ごとに特徴があり効果は異なります(効果持続時間・飲食の影響など)。

ED治療薬の認識

勃起改善を行うED治療薬ですが、勃起不全が完治する治療薬ではなく一定時間勃起可能状態にしてくれるサポート医薬品であるという事です。また服用しただけでは効果は無く男性自身が有効な性的刺激を受けて初めてED治療薬の効果が発揮されるのです。つまり陰茎部に血流が増加されることを補助してくれる役割をもっているに過ぎません。これは服用してだけで脳内に興奮物資が生成される催淫剤や精力増進剤の類の製品ではないことを理解していなければなりませんし、アルコールや睡眠薬のような常用性や依存性の性質もありません。併用に関してはニトログリセリンの様な心筋梗塞治療の血管拡張薬との併用を避けていれば重篤な副作用は起こらないとされています。ED(勃起不全)治療は性行為目的の医薬品の為妊娠や胎児への影響を懸念する人がいますが研究・臨床試験を繰り返し身体へのまたパートナーへの影響はないとされています。